無観客試合の実況

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仕事

サッカー日本対北朝鮮戦

ニッポン放送で

スポーツアナウンサーをやっていた頃の2005年 

北朝鮮で行われる予定だった

サッカーの日本代表戦が中止になりました

理由は 

ワールドカップアジア最終予選の

北朝鮮ーイラン戦で

北朝鮮が敗れて

スタジアムに来ていたファンが

暴徒化したためでした

中止になって

私は 複雑な気持ちになりました

実は 北朝鮮で行われる

北朝鮮-日本戦を実況する予定だったからです

結局

北朝鮮ー日本戦は

第三国のタイで

スタジアムにお客を入れない

無観客試合で行われることになりました

タイ スパチャラサイ国立競技場

急遽 タイへ行くことに

暑いスタジアムに着くと

Time To Say Goodbyeが

大音量で流れていました

スタンドは がらんとしていて

予想通り

ゲームが始まっても

歓声はなく 私一人が

ベラベラしゃべって

騒いでいるようでした

『ひょっとして グランドやベンチの

選手やスタッフにも聞こえているのでは』

そんなことも考えてしまいました

すると

「ニッポン ニッポン」の声援が聴こえてきました

幻聴か・・・???

実況席にメモが届きました

(スタジアムの外で日本のサポーターが

応援しています)

無観客ではない無観客試合

ゲームは進み

いつの間にか

メインスタンドには観客が...

関係者の知り合いらしき人達が

どんどん増えていきました

試合は2-0で日本が勝ち

ドイツワールドカップの出場を決めました

無観客試合は私にとって

奇妙で不思議な世界でした