世の中には 自分に似た人が
三人いると言われています
午後二時半ごろ
地下鉄の電車は空いていました
余裕をもって椅子に座り 前を見ると
ドキッとしました
私が座っている・・・
と思うくらい私に似ている人がいました
似ている ・・・
私に 似ている
私は 少しおかしくなって
ニヤッとしてしまいました
その後も 私は ジーと
私に似た人を見ていました
そして
ぼんやりと 私に似た人の
過去や今や未来を想像してしまいました
まもなく 私に似た人は
私に気づかないまま 電車を降りました
『気づいて欲しかった』
『反応を見たかった』
そんなことを考えながら
携帯電話を いじっていると
私の隣に誰かが・・・
横を向くと
降りたはずの私に似た人が 私をジーと見ていました
『びくっ!』
驚いた私は
目が覚めました
私は 電車の中で居眠りをしていたようです