ジャグラーの青年は 棍棒を見事に操っていました。
最初二本だった棍棒は
一本ずつ増えて最後は六本に。
黄色い帽子を被った少年たちは
口をぽかんと開けていたり
目を輝かせて驚いていたり
笑顔で拍手をおくっていたりしていました。
カラーンと
乾いた音がして
コロコロと棍棒が転がりました。
「落とした」
「あー」
「くすくすくす」
黄色い帽子の少年たちは
驚いたり、残念がったり、笑ったりしました。
「お兄さん 頑張れー」
「明日がデビューだよね」
「明日は きっと 大丈夫だよ」
黄色い帽子の少年たちは
笑顔で
お兄さんに別れを告げました。
その夜 びゅーびゅーと
嵐のような強い風が吹きました。
朝は
快晴。
青い空が広がりました。
青年は今日のデビューの為に
早朝から練習をしていました。
青年の足元には
黄色い落ち葉が幾重にも積み重なっていました。
